ぼくのうちにも税務署がやってきた。[未来史]
ついにこの日がやってきました。
我が家にも黒服が乗り込んできたのです。
税務署のひと
「おい、お前何か隠してるだろ」
ぼくの中の人
「いえ、やましいことは一つもありませんよ。」
税務署のひと
「みんなそういうんだよ!メールを全部みせろぉーい!」
ぼくの中の人
「うわっ!やめて!せめてエッチなメルマガだけでも消させてぇぇえ!!」
税務署のひと
「バカ野郎ぉぅ!!そうやって証拠隠滅する気だろ?!わかってんだぞ!!」
ぼくの中の人
「そんなことしませんって!個人情報ですよ!プライバシー侵害だ!!」
税務署のひと
「あのねぇ。ぼくちゃん、僕らはそういうのを調査する権限を国から与えられてるの。」
ぼくの中の人
「うっ・・・」
税務署のひと
「変なものがあっても法に触れるようなものでなければ、見て見ぬふりするからね?」
ぼくの中の人
「はうッ・・・」
税務署のひと
「大丈夫、安心して悪いようにはしないから^^ニッコリ」
ぼくの中の人
「わ、かりました・・・ど、どうぞ・・・」
税務署のひと
「ありがとう^^」
ゴソゴソ....
税務署のひと
「おや?このゴミ箱の中にある「請求書」っていうメールはなにかな??」
ぼくの中の人
「ちょ!ちょ!ちょ!まった!!それはダメです!!開いたら・・・!!」
税務署のひと
「あ"ぁ"~ん"?この期に及んで隠すとはさては裏帳簿だな!?」
ぼくの中の人
「ち、ちち違いますよ!!絶対違いますので開かないでください!!!ダメ絶対!!」
税務署のひと
「あのねぇ・・・これを開く権限が僕らにはあるの。わかる??ほら(ポチッ…)」
ぼくの中の人
「あああーーーーー!!!!」
ぼくのPC君
「このPCは乗っ取られました。ビットコインでパスワード購入してくれたら許すよ。」
税務署のひと
「なにこれ?新手のパスワードロックか??おい、だれか詳しいやつ連れてこい!」
ぼくの中の人
「(オワタ...オワタ...オワタ...オワタ...オワタ...オワタ...)
スタスタスタ....
詳しいのひと
「あ・・・これ、もしかして開いちゃったんすか?」
税務署のひと
「あぁ、仕事(「請求書」)だからな。」
ぼくの中の人
「(オワタ...オワタ...オワタ...オワタ...オワタ...オワタ...)」
詳しいのひと
「これ、ランサムウェアっすよ・・・。もうこのPC復旧できないっすね。」
税務署のひと
「なっ!?んだと・・・。」
ぼくの中の人
「ちょ、ぼくのPC弁償してくれるんでしょうね!」
税務署のひと
「すまんな・・・上にかけ合ってみるよ。だが、帳簿は出してもらうぞ。」
ぼくの中の人
「だーかーらー!全部PCに入ってたんだよ!!バックアップなんてないです!」
詳しいのひと
「ほんっとごめんね・・・そうだよね・・・ごめんねぇ・・・。」
税務署のひと
「それとこれとは話は別!時間をやるから後日作り直して提出しなさい。」
ぼくの中の人
「そんなぁ・・・この国・・・腐ってやがる・・・。」
そんな未来史。
- 完 -
この物語はフィクションであり登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません